米
お酒造りに
かかせないお米
水
高天神の長命水
開運 蔵
蔵のこだわり
地
大東町は
名産品がいっぱい

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◆◇◆ 四代目当主近況報告 ◆◇◆

【近況 No.21】四代目当主 土井清幌

4代目当主 土井清幌
  
   今年最後のメルマガです。今年一年「開運」をご愛飲ありがとうございました。来年もメルマガのご愛読と「開運」のご愛飲をお願いします。ということで、前回は酒母(もと)のお話をしましたが、今回は造りのお話です。酒母ができたら次は「もろみ」と呼ばれる本物の仕込みに入ります。 仕込み蔵は麹室と一緒で3つに分かれています。タンクの大きさと仕込むお酒によって分かれています。1つは精米歩合が60%のお酒(特別本醸造クラス)を中心に仕込みをする蔵で、10キロのタンクを使い最高で2トン500キロまでのお米を仕込む蔵。2番目の蔵は精米歩合50%台のお酒(中吟醸クラス)を仕込む蔵で6キロタンクを使い最高で2トンだいたい1トン500キロの米を仕込む蔵。
3つ目の蔵は大吟醸のお酒(開運大吟醸、波瀬正吉、開運純米大吟醸)を仕込む蔵で、2キロのタンクを使い700キロのお米で仕込む蔵と3つに分かれています。タンクの大きさの2キロ6キロというのは、蔵の中を見たことがある方は分かると思いますが、タンクの黒や白の字で書いてある何リッターと数字で見分けられます。今年の造りは10月から4月までで、例年より少し長く、半仕舞(前回もお話をしましたが2日に1本お酒を仕込んでいます)の仕込みで94本のお酒を仕込みます。昨年より10本多く仕込む予定です。今は大吟醸の仕込みが始まっています。大吟醸は2回に分けて仕込みをするのですが、今が1回目の大吟醸の仕込みの中盤にさしかかった所で、1月の中旬には大吟醸が出来上がります。お酒の醗酵日数は酒母ができてから3回に分けて蒸したお米、麹米、仕込水の量を増やしていきます。最初の日が酒母にこれらを入れます。
最初が初添え、そして1日休みがありこれを踊りといいます。3日目に仲添え、4日目に留添えといいいずれも蒸したお米、麹米、仕込水をいれ酵母の増殖をしていきます。留仕込みをしてお酒の種類によって違いますが20日から33,34日ぐらいでお酒になってくるので、絞りの行程(上槽)に入っていきます。お酒の醗酵温度は10度以下の低温で大吟醸を、他のお酒も12度ぐらいで醗酵させるので醗酵の熱によってもろみの温度があがらないようにするためにクーリングロールという冷却装置を使用しています。
この装置は冷やし過ぎにならないように希望の温度になりますので安心です。温度の管理もコンピューターとこまめな手作業でもろみの状態を管理把握して開運の味を守っています。
それでは次回にしぼりのお話をします。
静岡【開運】酒蔵だよりの読者の皆さんが来年も良い年でありますようにお祈りします。

2000-12-28


【近況 No.20】四代目当主 土井清幌

4代目当主 土井清幌
  
12月に入りせわしくなってきました。皆さんのところはいかがでしょうか。酒造りも順調に進んできています。 前回は麹の話をしましたが、今回はもと(酒母)のお話をします。もとという字は酒に元とかきます。酒母ともいいお酒造りの元になるものです。いろんなもと(酒母)の種類がありますが、開運では「速醸もと」と「高温糖化もと」の2種類を使っています。ほかにも「生もと」「山卸廃止もと」などもありますが開運の味としては適していないので使用していません。
開運では2種類のもとをお酒の種類によって使い分けています。「速醸もと」はお米をより多く精米をして白くしているものに使っています。そしてもと(酒母)として仕上がるのは約2週間かかります。「高温糖化もと」は特別本醸造クラスのお酒を造るときに使用しています。「高温糖化もと」でのお酒は出来上がったとき軽い感じがしますので、お米の精白の割りにきれいなお酒なるようです。
こちらのは約1週間から10日でもと(酒母)として仕上がります。酒母を造るときに忘れてならないのが酵母をです。開運では静岡酵母を使っていますが、2種類の酵母をこちらもお酒の種類のよって使っています。HD−1、NO−2と言う酵母です。HD−1という酵母は香りは酢酸イソアミル系のすっきりとした味のできる酵母で吟醸酒に使っています。
NO−2という酵母は酸は少なめですが味わいのあるお酒ができる酵母です。こちらは純米酒を中心に使用しています。開運をお飲みなるときはこの辺も味わってみてください。開運の仕込みは半仕舞といい2日に1本ずつ仕込んでいますが、その前の段階のもと(酒母)は「2こもと」でも造っています。「2こもと」とは1つのもと(酒母)で2本のお酒の仕込みに使うことで同じ種類のお酒を2本ずつ仕込んでいきます。また1つのもとで1つのお酒の仕込みにも使っています。お酒の種類のよっていろいろと組み合わせて、お酒にあったもと(酒母)を造っています。

2000-12-14


【近況 No.19】四代目当主 土井清幌

4代目当主 土井清幌
  
 冬がいよいよ本格的に訪れてきました。蔵の中は、5本目のタンクがしぼり終えようとしています。酒造りは一麹、二もと(酒母)、三造りといわれ、麹が大切な役割を果たしています。
いままで精米、洗米、蒸米のお話をしましたが、原料処理がしっかり出来ると、麹づくりもしっかりとできます。「開運」の麹室(こうじむろ)は3つあります。蓋麹(ふたこうじ)用の部屋、ハクヨーという会社製の3段式の部屋、そして同じハクヨー社の5段式の3つの麹室を使っています。
蓋麹用とハクヨーの5段式は主に吟醸用として使い、3段式は吟醸以外で使用しています。3つの麹室があると出麹(でこうじ)といって麹室から麹が出て仕込みタンクのもろみに入る間の時間が調整できること、また麹の仕上がり状態によって出すことができるという利点があります。
1つの麹室ですと、次の仕込みに使用する蒸米が出来た状態でも麹の仕上がりがまだの状態であっても麹室から出して、仕込みに使用しなければいけなくなります。
麹は「突き破精(はぜ)」という、麹菌が米の中心まで真っ直ぐにしっかりと突き進んでいるような麹を作ろうとしています。この麹「突き破精(はぜ)」ができることで、きれいな酒で 「おし味」のある、お酒になっていきます。開運のお酒の特徴でもあるのです。 

2000-11-26


【近況 No.18】四代目当主 土井清幌

4代目当主 土井清幌
  
 本年度の仕込みが始まってから半年が過ぎました。「開運」の仕込みは半仕舞(はんじまい)といいまして2日にタンク1本づつお酒を仕込んでいきます。毎日仕込みをすることを日仕舞(ひじまい)といいますが精米したお米を蒸し、麹を付け、酵母を添加して酒母をつくりそこから通常3回に別けて(3段仕込みといいますが)添(そえ)、仲(なか)、留(とめ)といって倍の量の米と水で仕込んでいきます。 最後の仕込みの留仕込みをしてから(仕込んだお酒の種類によって違いますが)20〜30日前後でお酒が出来上がりお酒をしぼります。現在「開運」の蔵では最初に仕込んだお酒が留仕込みをしてから12日目です。(蔵では仕込んで何日目というのは、留仕込みをしてから日数をいいます。)
あと10日ぐらいで最初に仕込んだお酒が出来上がります。上槽(お酒をしぼることですが)して、「しぼりたて」というお酒になります。予定では、本醸造のお酒を8本仕込んでから純米の仕込みに入ってきます。

2000-11-11


【近況 No.17】四代目当主 土井清幌

4代目当主 土井清幌
  
 今月の8日に能登から波瀬杜氏をはじめとする蔵人の方々がきました。これから来年の春まで、また今年も同じように酒造りが始まりました。また、自社の田圃で作った山田錦も社員総出で、刈り取りをしました。今年は天候に恵まれて米の出来もよく、さらに兵庫の山田錦、滋賀の玉栄もいいお米が出来たとの報告が届いています。酒造りが始まるこの時期に大変うれしく思っています。

 11月の下旬には新酒の香りが蔵の中に広がります。酒米も沢山入荷し、お米を精米する音、酒造りの音、さらには蔵人のにぎやかな笑い声が蔵に響き渡り、いよいよ秋から冬へ日本酒の季節の到来です。   
 10月は日本酒のイベントが多く開催される月でもあります。私も北へ南へと参加をさせていただいています。「酒蔵だより」を読まれていらっしゃる読者の方とお会いできる機会に恵まれて、いろいろとお話を聞かせて頂くこともできたりと大変うれしい限りです。沢山の人がいらっしゃるため、イベント会場でお話が出来ない方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は、是非メールにてご一報ください。」
お待ちしています。

2000-10-28


【近況 No.16】四代目当主 土井清幌

前回にひきつづき、能登杜氏組合の夏期酒造講習会に参加いたしました当蔵の社員の言葉を紹介させていただきます。

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『平成12年度、能登杜氏組合夏期酒造講習会の参加の感想』

研修社員 牧野 顕二郎

講習会は3日間と大変短期間でありながら、実に内容が濃く、興味深いことばかりで私にとっては、充実したものとなりました。吟醸酒の原料・原料処理から始まり、麹、酒母、もろみ、上槽について大変興味深いお話を国税局の先生方から聞くことができました。また体験発表では、波瀬杜氏(開運)、岡田杜氏(天狗舞)、新谷杜氏(黒龍)から普段なかなか聞く事ができない貴重なお話を聞くことができ、その内容から、各杜氏さんの酒造りに対する熱意を感じることも出来ました。

その後の各杜氏さんに対する質疑応答では麹についての質問が多く、昔から一麹、二もと、三仕込みと言うように、麹について皆さんの関心が集中していたようでした。特に、吟醸酒の要とも言える突き破精麹についてです。どのようにすれば、突き破精麹を造れるか、種麹の量、洗米・浸漬後の吸水率、種切り時の蒸米吸水率など、麹の奥深さが大変よく分かる内容でした。

今回の講習会は、今後の酒造りにおいて、すばらしい経験になったと思います。この経験を十分生かせるよう、貪欲に酒造りを学び努力していこうと思います。最後に大変お世話になった波瀬杜氏、能登杜氏組合の皆様方には深く感謝すると共に厚く御礼申し上げます。

2000-9-25


【近況 No.15】四代目当主 土井清幌

前回のお話で能登杜氏組合夏期講習会に、当社の社員が3名参加したことをお伝えしましたが、今回と次回は講習会に参加した社員の報告と感想をお伝えします。

◆◆◆◆◆◇◆◆◆◆◆


『平成12年度、能登杜氏組合夏期酒造講習会の参加の感想』

土井酒造場 社員 古山 晴也

今回の講習は吟醸酒を中心に行われました。吟醸酒イコール各蔵の代表酒であり又、杜氏さんの腕前がわかる際たる清酒だと思います。

おいしい吟醸酒をそれ以上においしくするにはどうすれば良いか?と言う簡単なようで大変難しい問題を、吟醸酒ができる行程ごとに色々と教えて頂きました。その中でも吟醸酒づくりで、毎年色々な賞をとっている杜氏さん3名の方の体験発表は大変勉強になりました。(自蔵の波瀬杜氏のお話も聞けました)

その話の内容は、まず目標とする酒質を決める、そして酒質にあう原量を決めて原料処理をする。その原料処理の行程を細かく経験とデータを使って教えてくれました。各行程で行われているお米に対しての温度、又吸水率など本当に細かな数字がならび大変驚きました。その細かな数字に対しての、参加者の討論会も熱の入ったものでした。大変勉強になりました。

又、最後に私事ですが、講習会の司会者の方が、自蔵の波瀬正吉杜氏を紹介する時に「この不況の中、日本酒の減少がさけばれる中、毎年増石、増石をくりかえしている日本国内でも希少な開運蔵の杜氏波瀬正吉さんです」
といわれた時には、土井酒造場で働いている一員としてなんとなく誇りに思えましたし、又、波瀬杜氏さんと一緒に仕事をしていると言う喜びも湧いてきました。

2000-9-16


【近況 No.14】四代目当主 土井清幌

6月の始めに植えた自社の田圃の山田錦の穂がでてきました。前回も滋賀県のJAグリーン近江能登川酒米部会さんからのお便りを紹介しましたが、当社のお米も順調な生育状況です。今年の酒米のできはよさそうですので一安心です。

8月の22日〜24日まで能登杜氏夏季講習会が石川県で開催されました。私は参加をしませんでしたが、波瀬杜氏と蔵人、それと静岡から波瀬杜氏の所に泊りがけでの社員3人が暑い中、一日中酒造りに関する講習会に参加しました。最終日にはテストがあったりとかなり厳しい講習会だったようですが、今年の造りに向けて参加した杜氏や蔵人、そして社員の気持ちがこれにより引き締っているようです。

この講習会のお話については、次の機会にお知らせしたいと思っています。どちらにしても、この夏場の時期、米の生育と杜氏をはじめとした蔵人の教育など、良い状態で進んでいるようです。

2000-8-29


【近況 No.13】四代目当主 土井清幌

夏本番を迎えて暑さのピークに達しています。

8月3日に初呑み切りという行事を行いました。
呑み切りとは、春に火入れをしたお酒の、熟成度合いや、異常が無いかをを確認するために毎年行われています。
行う時期は各蔵や地域によって違いますが、私の蔵では毎年8月の始めに行ってますがこれは、静岡県西部の蔵元が持ち寄って行います。初呑み切りには、蔵からは私と波瀬杜氏を始め社員全員で参加をし名古屋国税局の主任鑑定官の方と静岡県工業技術センターの河村傳兵衛先生にタンクのお酒の熟成度合いを確認していただきました。
今回は14本のタンクの味の確認をしたのですが、まるみがある、なめらか、きめこまかく良好だという、評価をそれぞれの方に頂きました。しっかりと熟成されているとのことでホッと一安心しました。当蔵として、今年の冬に行った造りで酵母の組み合わせを工夫してみるという試みをやってみた酒だったのですが、狙いどうりのお酒に仕上がっていたので私個人としても満足の出来栄えでした。
この夏を越えてさらに良い熟成を経たお酒をみなさまにお届けできればと思っています。

2000-8-12


【近況 No.12】四代目当主 土井清幌

暑中お見舞い申し上げます

季節を問わず、酒販店さんや、飲食店さん主催のお酒を楽しむ会に出席する機会があり、「開運」を日頃からご愛飲されている方や、はじめて飲んでいただく方など、いろいろな方と直接お会いでき、お酒の話を中心にさまざまな話題を肴に、楽しいひと時を過ごさせていただいています。時には、造りの細部にまで踏み込んだ話をさせていただいたりということもあります。その時いつも感じることですが、こんなに「開運」は良い酒だったかと思います。決して自分で誉めている訳ではありませんが(誉めているように感じてしまいますね)、蔵できき酒というスタンスで飲む時は、あら探しのような気持ちで、少しの欠点も大きく見ようとい心が働きますので、いつも100点というわけに行きませんので、どこかつまらないというような面があります。

その反面、お客様とのきき酒会や楽しむ会など、外での飲酒は、「今日は飲めるぞ!!」との楽しむ気持ちが先行して、いつも開運が良い酒だというふうに感じます。単なる酒飲み状態ですね。やはり私も「開運」の愛飲者だと言うことでしょうか?。

今年の秋にかけて、大都市圏が多いのですが、いろいろなところできき酒会の開催の予定があります。日程、時間が決まりましたら随時お知らせいたしますのでもし参加できそうなものがありましたら、是非、ご参加ください。会場で皆様にお会いできればと思います。

吟醸メッセ  大阪 10月4日
南海サウスタワーホテル

吟醸メッセ  東京 10月20日
赤坂プリンスホテル

2000-7-30


【近況 No.11】四代目当主 土井清幌

暑くなって参りましたが、いかがお過ごしでしょうか?。私は季節は変われど、商品の品質をチェックをするために毎日いろいろなお酒を飲んでいます。今までにお話をしましたが、皆さんに美味しく飲んでいただくために、原料の厳選、原料の処理方法、造りはもちろん、しぼった後の殺菌、酒の貯酒までしっかりと管理させていただいていますので、飲んでいただく皆様と同じように、価格的に下は「開運・佳撰」から上は「波瀬正吉」までその日にあわせて、飲んでいます。毎日のように飲んで確認していますが、やはりたくさん飲めるお酒、飲みあきせずに飲むほどに美味しさがましてくるお酒がいい酒だと感じております。

2000-7-15


【近況 No.10】四代目当主 土井清幌

6月8日に土井酒造場の田圃に山田錦の田植えを行いました。毎年、酒米作りの研究をかねて少量ですが、自分の手で山田錦を作っています。今年も当社の社員5名で、1時間ほどかけて丁寧に植えていきました。たくさんの量では有りませんが秋には黄金色に実った沢山の稲ができるようにと社員全員が願いを込めて植えました。このお米を使って、とても少量なのですが、『高天神・純米吟醸』という商品を造っています。この商品に使用する山田錦は、私どもの蔵の田圃と、大東町内の農家・堀川勲さんと、当社社員の中島三郎、の三ヶ所の田圃で作ったものを使用しています。いわば、米づくりから酒づくりまで一環して開運の手が入った数少ないの商品です。とても少量なのですが、機会がありましたら是非、一度味わってみてください。

話しは変わりますが、当蔵では2〜3年ほど前から原料処理の改善と同時に商品となってからの貯蔵法の改善にも取り組んでいます。20フィートのリーファーコンテナ6台と、40フィートのリーファーコンテナ1台を入れ、また商品倉庫内もリフトの入れる冷蔵庫の部屋を増設しました。温度帯は、マイナス5度からプラス5度までの間で設定し、生酒はマイナス5度の冷蔵庫に貯蔵しています。なぜこのようにたくさんの冷蔵設備を整えたかと言いますと、生酒でも火入れしたお酒でも、タンクでの低温貯蔵よりも瓶に詰めてから冷蔵庫で貯蔵する方がお酒の変化を最小限にすることができるという考えに基づいてやっております。美味しく出来上がったお酒の良い部分をそのままの状態で保持し、さらに美味しく熟成されて最も飲み頃となる、ということです。こういったところも酒造りの一環として取り組んでおります。しっかりと貯蔵されたお酒ですので、夏の暑い時期に飲んでも、いつもと変わらぬ開運を味わっていただけると思っております。

2000-7-3


【近況 No.9】四代目当主 土井清幌

数年前から原料処理に取り組んできたお話をこれまでお伝えしてきましたが、まだお伝えしていなかった部分がありますので、今回お話させていただきます。お米を洗うための水(洗米水)はタンクの中にためておく際に、その水の温度を一定にする装置を入れました。洗うお米の水を低温にすることができその日の状態によって水温が調整できるというものです。これにより、一定の温度状態で洗米ができるようになり、また均一時間での浸漬も可能になり、安定した原料が得られるようになりました。

そしてもうひとつは、お酒の造りの研究されている堀江先生考案の堀江式の蒸米機を導入しました。この蒸米機は、蒸気の質が良く、いい蒸米ができます。理想の蒸米というのはまだ良く分かっていないのですが、ゲージがついているので一定した蒸米が得られるという利点があります。ふんわりとしたといいますか軽い感じの蒸米になります。

このような、原料に対するいろいろな取り組みも品質向上の要因だと考えております。以前より、開運をご愛飲いただいておられる方には、その変化に気づいていただければ、とても幸いです。まもなく、自社田での山田錦の田植えが始まります。

2000-6-10


【近況 No.8】四代目当主 土井清幌

平成11年度の酒造りも終わり波瀬杜氏と蔵人が能登に帰ってゆきました。号外でもお知らせいたしましたが、今年の新酒鑑評会ではうれしい結果が続きました。なかなかこのような年も無いのですが、酒造りをしていて良かったと思えることができた年でした。皆さんからも沢山のメールを頂戴し、この場を借りてお礼申し上げます。

さて、「開運」のお酒の話を少しさせていただきます。今回は出来上がったお酒を、出来立ての美味しさを、そのままを瓶に詰めて、飲んでいただくための試みについてのお話です。

数年前から新宅工業の「パストクーラー」という装置を導入しています。パストクーラーというのは使い方が2つあって、摂氏60度で殺菌され瓶に詰めたお酒を水のシャワーで少しずつ温度を下げていき、15度ぐらいまで冷やす「クーラー」という使い方と、できたお酒を生酒のまま瓶に詰めパストクーラーの中で徐々に温度を上げ60度で殺菌してまた少しずつ下げていく「パストライザー(瓶燗とよく言います)」と言う使い方ができます。「開運」の特吟という商品から上のグレードのものは、この「パストライザー(瓶燗)」という方法で瓶詰めしています。殺菌したお酒を速く冷やすことで、お酒の香り、味を損なわず、詰めたそのままの状態で味って頂く事ができるようにと考えた手法です。

そして、昨年からはじめた試みが「ひやずめ」という方法です。生のお酒を、プレートヒーターと言うお酒を殺菌する機械(車のラジエターの大きいものと思ってください)で摂氏60度で殺菌します。そしてホールドと呼ばれるところで数分間温度を保ちおきます。これは菌を完全に死滅させるためで、その後もうひとつのプレートヒーターの中でこれから殺菌するお酒と交互通行をすることによって急速に冷やされて瓶に詰められます。これにより、よりフレッシュな火入れしたお酒になるというわけです。このお酒は『ひやずめ純米』という商品でで出荷しています。このような試みにより、以前に増して蔵の味をそのままお届けできるようになったのではと思っています。

これらの商品に出会うことがありましたら、是非、そんなことを思い出して飲み比べてみていただければと思います。

2000-5-25


【近況 No.7】四代目当主 土井清幌

 5月に入り吹く風も温かさがましてきました。ゴールデンウィークもすぎ蔵も酒造りのあわただしさから、静寂の時熟成のときに入ってきます。

さて、「開運」のお酒の中で「御日待家(おひまちや)」というお酒があります。このお酒は前衛舞踏家、田中 泯(たなか・みん)さんに名前をつけていただいたお酒です。田中さんと当蔵のご縁は今から9年前の平成3年にさかのぼります。田中さんが主催する劇団の団員の皆さんが使用する農場とミーティングルームをかねた民家を、弊蔵のある大東町に借りられました。この民家は明治2年に建てた民家でこの家を改装して田中さんたちの「御日待家」としました。私たちの住む遠州地方は近くの家に集まり、各人がお酒や料理を持ち合って会食をすることを「御日待(おひまち)」をするといいますが、そこから付いた名前です。ここからお酒の名前も同じく「御日待家」と名前を付けていただきました。

田中さんの農場は山梨県の白州町にもありそこでは田んぼを借りて「フクヒカリ」というお米を作っています。開運「御日待家」は、そのお米を使って造ったお酒です。初めての「御日待家」を造ったときは、田中さん自ら蔵に入り、酒造りの実習もしていただき、以来毎年新酒が出来上がった頃や、桜の頃に来ていただいています。ちなみに大東町の農場ではお茶とみかんを作っているのだそうです。

今年も田中さんが蔵に来られました。今年の開運「御日待家」がどんな味になるのか、とても楽しみにお話が盛り上がりました。開運「御日待家」にもし出会うことがありましたら、そんなことを思い出しながら飲んでいただければ幸いです。

2000-5-12


【近況 No.6】四代目当主 土井清幌

4月の18日に「甑倒し(こしきだおし)」という儀式をしました。これは酒の仕込みのためにお米を蒸す機械を甑(こしき)というのですが、今年のお米を蒸すという作業が終了したことをお祝する儀式です。ということであともう少しで今期の酒造りも終わりになります。酒造りが終わりに近づいてくると、お酒の鑑評会なども全国の新酒鑑評会を残すだけとなりました。結果発表まで待ちどうしくもあり、不安もあり複雑な心境です。とはいえ、今年も、皆様においしく、また楽しく飲んでいただけるかな、という期待と不安もあります。さて、蔵も酒造りが終わりに近づき桜も花から葉桜になりました。自社の田圃もレンゲが一面に咲いています。来月になるとこの田圃にも山田錦を植えていきます。田植えの様子またこの次にお知らせできればと思っています。

話は変わりますが、前回お話した、精米機と並んで原料処理として洗米機も一昨年の造り後半から新しい試みを導入しています。この機械は、静岡県工業技術センター開発の「KID洗米機」というものです。なかなか説明が難しいのですが、米と米をすり合わせながら糠を取り除き、最後に毎分700Lの水で洗い流すというものです。米に糠がほとんど残っていない状態でとてもきれいな洗米ができています。ちなみにこの機械は当社が1号機として稼動しています。製作は焼津市の石田鉄工所というところで、以前テレビでも放映されたこともありますのでご存知の方もいらっしゃるかと思います。

これから、ますます気候もよくなりお出かけになることも多くなると思います。その際は、美味しいお酒で楽しいひと時を過ごしていただければと思っています。是非、春の開運も味わってみてください。

2000-4-25


【近況 No.5】四代目当主 土井清幌

静岡の新酒品評会に続いて名古屋国税局主催の第48回酒類鑑評会でも「首位賞」という最高の賞をいただきました。皆様からの、お祝い、励ましなどをいただきこれまで以上に感激しております。4月4日に号外を出したのですが、4月4、5日の2日間当社のパソコンを変えたのが原因かわかりませんが、メールが見れなくなってしまいました、そのために皆様からのメールを見るのが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。急いでご返事を書いいる次第です。この後は、5月に発表される全国の鑑評会となりました。良いお知らせができればと思っています。

今、開運では1,2年前から原料処理について取り組んでいます。酒造りでは原料処理が基本と考えていまして、いいお米をいい状態で仕込みに使うにはと考え、今年の造りから新中野工業というところの精米機を入れました。これまでも新中野工業の精米機を使っていたのですが、今まで以上に原料をしっかりと処理をしようとの考えで導入しました。今までの機種はNF-26という機種で12年ほど使いましたすが、今回新しくした機種はNF-32という機種です。この精米機はいままでのNF-26にくらべて半分の時間で精米ができるのがひとつの利点です。これに加え、もう一つ利点があり、この新中野の精米機だけしか使えないロール(精米をする砥石のこと)がその秘密です。ひとつの精米機では3つのロールを使います。ロールはご存知の方もあるかもしれませんがノリタケカンパニーで作っています。このロールの良さはロールが大きい分、回転数が低いので熱が出にくく、米の温度や水分をうまくコントロールしてくれます。またこの機種は、原型精米ができ、米の玄米の形を崩さず、50%.60%の精米ができるのです。お米の中心を使う酒造りにとっては大変いいことです。騒音の点でも静かになり、今までは精米機の説明にはかなり大きな声をだしていたのですが、今ではそんなに大きな声を出さなくてもお話ができるようになりました。精米機の稼動している時期に一度見にきてください。次回には原料処理のもうひとつ洗米機についてお話します。

今月の27日に東京の赤坂プリンスホテルで吟醸メッセがあります。開運も出品しますので会場でお会いしましょう。
お問い合わせ先は 日本吟醸酒協会
tel 03-3378-1231 fax 03-3378-1232

2000-4-10


【近況 No.5】四代目当主 土井清幌

先日の号外でお知らせしましたが、おかげさまで静岡県清酒鑑評会で、県知事賞をいただくことができました。波瀬杜氏をはじめ蔵のみんなと喜びを分かち合うことができ皆様からのお祝いの言葉や激励のお言葉をいただき、なお一層酒質の向上に努力し、おいしく飲んでいただける開運になるように精進していきたいと心新たにしています。

今年の静岡の鑑評会は従来の香りのあるお酒から市販酒として飲んでおいしい静岡のお酒に戻っての審査になりました。カプロン酸というフルーティーな香りの強いお酒の検査を今年からはじめることなり、香りの強いものは静岡の品評会としては望まない、つまり品評会用の酒としての特別のものでの品評ではなく、各蔵の本来の味わいを審査の対象をかえて、いわば静岡の本来のお酒の味わいに戻して審査が行われました。開運が出品したお酒も静岡の酵母で静岡型の吟醸のお酒を出品しました。そのお酒が受賞したわけで、今年の受賞は違った意味でとても嬉しい賞でした。

まだまだ、これからが鑑評会のシーズンです。名古屋、全国の鑑評会が5月まであり、なかなか息のつけない状況で、一番最後には能登杜氏の鑑評会が控えており、そこまで頭を悩ませる日々が続きます。

近々では名古屋国税局第48回酒類鑑評会が4月はじめに結果が出てきます。またみなさまに吉報をお知らせできればと思っています。なお、この名古屋国税局第48回酒類鑑評会でも、一般の方がきき酒できますので、是非ご参加ください。日時は以下の通りです。

4月7日(金)  11:00〜15:00
会場: KKR名古屋三の丸

開運の蔵の桜も少しずつつぼみもふくらみはじめました。桜の咲くころに次のメールマガジンをお届けします。

2000-3-25


【近況 No.4】四代目当主 土井清幌

2月の始めから蔵に訪れる酒販店さん飲食店さんが増えます。また、酒販店さんが消費者の皆さんを連れて来られる方もいらっしゃいます。今の時期は開運では一番の正念場、大吟醸の仕込みの真っ盛りで活気にあふれています。『今年の開運はどんなだろうか』と私や波瀬杜氏に熱心に聞かれる方が多く、うれしく思い、皆様に納得のいくお酒を造りたいということを強く感じる瞬間でもあります。いろんな方々に来て頂き、お酒の味見をして頂くことが出来るのでこの時期は、とても参考になります。酒販店、飲食店の方々は実際に消費者の方へ開運をどのように、どんなシチュエーションでどんなお料理と一緒に、また、どんなお話しをされながらお酒を販売されているのかが、少しでも分かるような感じがしています。(当然私が感じる以上に努力していただいているんだと思いますが。)そんなことで、開運のお酒を分かって頂いて販売していただける酒販店、飲食店の方々にはこの時期はとっても感謝の気持ちが盛り上がってきています。またそれらの方々を通じて、開運を愛飲していただけるみなさまには、一層感謝です。

3月からは新酒の鑑評会が続きます。静岡県内、名古屋国税局管内、全国新酒鑑評会と3つの会場で次々に開催されます。昨年は、もっとも難関の全国新酒鑑評会で金賞を頂くことができ、また能登杜氏組合の能登杜氏新酒鑑評会で最優秀賞と連続20回目の入賞を頂きました。今年もまた昨年のような評価がいただけるように頑張っています。

  

3/21(火)には、まずひとつ目の静岡県酒造組合主催の新酒鑑評会の一般公開があります。JR静岡駅前ブケ東海(旧日興会館)にてお昼の12:00〜2:00まで行います。ご都合のつく方は是非どうぞ。お待ちしています。

2000-3-10


【近況 No.3】四代目当主 土井清幌

毎年1月の25日過ぎから日本酒サービス研究会(SSI)という団体が主催する酒蔵の体験実習というものがあります。日本酒サービス研究会(SSI)というのは、みなさんよくご存じの【きき酒師】という資格を認定する団体で、今年も、この1月26日から27日にかけて私どもの酒蔵でありました。酒屋さんや飲食店の方など【きき酒師】の資格を持つ10名のが、朝5時から夕方まで、蔵の実際の作業を体験していかれました。やはり、【きき酒師】の資格を持つだけあって皆さんとても熱心で感心させられてしまいました。朝5時から夕方まで休憩時間もいろいろと皆さんで討論したり、また夜にはお酒の味についていろんな考え方が聞けたことが当蔵にとってはとても有り難いことでした。実習された方からたくさん感想をいただいていますので少しずつですがこの紙面にて紹介していきたいと思っています。

2月に入ってから新潟へ行って来ました。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、【吟醸酒協会】と言う吟醸酒を造る蔵元が集まる会があります。今は82の酒蔵が加盟していますが、毎年春と秋に東京と大阪で「吟醸酒を味わう会」というきき酒会を開いています。昼の部は業者(小売、飲食店)の方々のきき酒で、夜は一般の方のきき酒会を開いています。お酒の造りの時期になると、吟醸酒協会の会員は、その会員の蔵元を順番に訪問します。いわば、仲間に蔵をお見せするわけです。私の蔵も何年か前に会員の蔵元さんに来ていただきました。

今回は、私は蔵を訪ねる側で新潟の蔵元3蔵に行って来ました。大東町とは違い雪国新潟は寒いところでした。私の蔵とは造りの量も違いますが、どの蔵も良いものを造ろうと真剣な方々とお話しができ有意義な時間を過ごさせていただきました。寒いところに行ったせいか、鬼のカクランとでも言いますか、風邪を引いてしまったようです。インフルエンザが流行していますが、読者の方々も健康には十分お気を付けください。

2000-2-12


【近況 No.2】四代目当主 土井清幌

年末から続いたあわただしさもなくなりようやくおちつきを取り戻しました。開運と言うおめでたい名前からか、年末の繁忙期になると、出荷の方が一段と集中し、毎年のことなのですが、大変な状態になります。ようやく、年末の山を越えて、2000年がスタートしたのですが、年始より、酒販店さんや消費者の方々が大勢、静岡の酒蔵まで訪ねてきてくれました。みなさんの熱心さには、とても驚かされるものがあるのですが、開運を飲んでいただいて、どのように感じられているのか?、などをお話いただき、とても楽しく参考にさせていただいています。

現在の酒蔵は、杜氏の波瀬さんをはじめ、蔵人の方々が一生懸命お酒を造っているのですが、昨年の年末からの出荷で、大吟醸が品切れの状態で新酒ができるのを待っている状態でした。先日、その新酒もなんとか出荷前のきき酒ができる状態となり、先日、新酒の中でも最初に出すものをいくつかきき酒いたしました。半仕舞いといって、2日にタンク1本を仕込んでいますので、2日に1本のペースでお酒をしぼっていきます。それぞれ微妙に味わいの違いがあるのですが、うまく開運の味が表現できていると私自身は感じております。

しばらくすると、取引の酒販店さんに出荷できることになると思います。また、ご感想など聞かせていただければと思っています。
これから酒蔵の中は造りの最盛期に入ってきます。

2000-1-25


【近況 No.1】四代目当主 土井清幌

皆様、初めまして。静岡で日本酒を造っております土井といいます。銘柄は、【開運(かいうん)】といいます。 この度、インターネット上で当蔵の紹介をしていくことになりました。

  

さて、当蔵の創業は明治5年(1874)で、今年で125年になります。初代の当主は土井弥市(やいち)という私からみると曾祖父さんが今の地で創業し、私、現当主・土井清幌(きよあき)で4代目になります。

  

もともと土井家は、代々この地の名主で、明治という新しい時代に変わったのを機に、酒造りという新しい仕事を始めたように聞いています。【開運(かいうん)】という銘柄の名前は、地元小笠郡小貫村の発展を祈って創業時につけたように聞いています。初代当主より継承しているのは、【開運】という名前と、『頑固なまでの職人気質を持ち、生真面目に酒造りに取り組む姿勢を常に持つ』という精神です。現代の考えからすると古臭いと言われそうですが、この二つはしっかりと受け継がれています。

先にも書きましたが、【開運】の蔵は静岡県小笠郡大東町小貫という所にあります。自然の豊かなところで、近くには戦国時代に徳川家康と武田信玄が戦ったと言われる高天神城(たかてんじんじょう)趾があります。この趾地には、長命水(ちょうめいすい)という自然の水が湧いており、【開運】は、この水を仕込み水として使用しています。酒造りは、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、波瀬正吉(はせしょうきち)のという能登杜氏と8人の蔵人(全員能登の方)が行っております。私と波瀬さんとのつき合いは30年以上になり、【開運】の精神に沿った酒を造ってもらっています。

1999-12-25

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土井酒造場